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2019/2/7 利己的な遺伝子がビールを欲してる

昨年末までに読了しようと思ってたのに1ヶ月も延長して、

しかも補足の解説はまだ読めてない。

利己的な遺伝子 40周年記念版

この手の本は好き。

科学というよりは哲学書。

内容の多くは数学的な部分が多いけど、

結局我々は遺伝子の乗り物でしかなく、それ以上でも以下でもないと。

遺伝子は複製を残すためだけに乗り物に作用する。

その作用の結果が、生き残るか淘汰されるか。

徹底的に利己的な目的のために、利他的な行動も発生する。

微生物も虫も動物も人間も、みんな同じ。遺伝子を残すためだけの乗り物。

ということは、

ビールはなんでこの世に存在してるんだろうと。

遺伝子が欲してるから?

というか、ビールを飲む遺伝子のほうが生き残りやすかった?

たかだか数千年の歴史しかないわけだから、

世代で言っても数百世代。

その浅い歴史の進化くらいで、遺伝子がビールを欲してるなんて測れるのかわからんけども、

そう思うとなんだか急に自分が悪くない気がしてくる。笑

この分厚い本の内容でまぁ大半は遺伝子について書かれてるけど、

1章だけ人間の文化について書いてある。

Meme=ミーム

遺伝子と同じ自己複製子の概念で、人間の文化や伝統、習慣、知識や技術などの情報で、伝達していくもの。

伝達する=複製する過程で進化する点が遺伝子と類似。

ビールもミーム。

あーこれは自分の言葉ではなかなかうまく説明できない!

から、ウィキに頼る。笑

ミームのウィキ

それでは何がミームの拡散を助けるのか、という疑問を解くには、ミーム進化のほんの初期の段階について考えてみる必要がある。人類に言語が生まれるより以前、脳は遺伝子進化の力により、DNAを複製させるという目的で進化してきた。つまり脳の進化は、人が生き残り、DNAに共通部分の多い相手と結婚して子孫を増やすことができる方向へと進んでいった。このため脳は、動物が持つ、本能から来る基本的な四つの衝動によって動くように進化した。四つの衝動とは、闘うこと、逃げること、食べること、結婚相手を見つけることである。

意識を持つように人類が進化する以前に、人類は言語を使えるようになった。言葉を使ってコミュニケーションを発達させるようになると、コミュニケーションにより危険を避けたり食べ物を見つけたり、また結婚相手を見つけることができ、生存と子孫を残す可能性を上げることができた。したがってコミュニケーションは、危険、食べ物、生殖といった特定の情報をやりとりするように進化してきたのである。

現在でも、私たちは危険、食べ物、生殖を含んだミームに注意を払う傾向が強い。したがって、危険、食べ物、生殖を含んだミームは、他のミームより速く広まるのである。

生存競争に勝ち残って進化するビールは有利なミーム。

ビールが美味しく進化してきたのは、それが複製される(≠消費される)=情報として記憶に残るためである。

ただ、遺伝子も「ウソ」を戦略的に使うことで有利に複製をする。

ビールも「ウソ」をついて人々を騙すことで、大量に複製する戦略を持った。

でもそれがあまりに偏ったとき、自然と揺れ戻しがおこって進化的にバランスしていく。

ミームは複製する=伝達するときに進化するのだから、

世界が狭くなってクラフトビールの情報量が増えてきたからこそ進化はどんどん加速している。

今の世界のビール市場って、そういうミームの進化に伴う戦国時代的な感じ?

利己的遺伝子の複製のために、ビールが生まれて、

そのビール(=それ自体が利己的ミーム)の複製のために、我々はビールを飲む文化を育んでる!

複製の頻度が遺伝子よりミームの方が圧倒的に多いから進化も早い。

だから、今は我々は遺伝子にビールを飲まされるより、ミームにビールを飲まされてる!

この本を読んでこんなこと考えることになるなんて。笑

自分が遺伝子とミームにビールを作らされて飲まされてると思ったらしゃーないなって思う。

こんかいのポストは自分的に神回。