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2019/7/13 フレッシュホップの価値

IBUってもうずいぶん昔の基準だし、
ケトルホッピングにしか使えない数値だから現代のビール製造では参考程度に

「IBUってすごい大事だと思うんですが」と発言した関西のホップヘッズ代表に対して回答したキリンのホップ博士の金言

梅雨入りが遅くてまだまだジメッとした大阪。
毎年7月はちょっと忙しいような気がするけど今年はどうだろう。

大阪でもホップが育つ!
となって、うめきたを中心にホップの輪が広がってきて3年?
都市型のブリューパブとして、そのホップを使ってビールを作ろうという取り組みの一端に参加させてもらってるわけですが、
そもそもフレッシュホップに対しては懐疑的なんです。
(あんまり言ってないけど。笑)

ホッピングが苦手なので、
関西ブルワーズの勉強会でフレッシュホップのセミナーがあると聞いてひっさびさに参加してみました。

ホップって奥が深いなぁとは思いますが、国産ホップそのもののクオリティの評価むずかしい。
大手の取り組みや技術とか研究とか企業努力ってやっぱすげーなーって思うセミナーでしたね。
ペレットホップを自社でさらに粉砕して抽出効率上げてる話とか、へぇーーーーって感じでした。
ホップ博士に至ってはもはや(超ポジティブな意味で)変態。
でもこういう研究とか開発ができるのも、大手が生産性を高める努力をしてるからなんやと思います。
うちらのようなクラフトビールがなんで高いのかって、
そりゃもう一言でいうと非生産的だからです。決して、美味しいから高いわけじゃない。
これってすごい重要なことじゃないでしょうか。

いや、もちろん超絶うまいクラフトビールはいくら高くても飲もうってなります。
そういうビールもあるし、それはそれでいいと思う。でもそういうマーケットってどんだけあんのということ。

美味しいってかなり主観的な基準で、どちらかと言えば、好きか嫌いかのもんなんやけど、それが一律高いっていうのはなんでやねんというと生産性の話になってくる。

で、ホップの話に戻るんやけど、
フレッシュホップを使うビールってすごい非生産的なんですよね。効率悪い。要するにコストがすごいかかる。
そこに、
フレッシュホップ≒美味しい!≒高い!
ってしちゃうと、なんかおかしなことになるよなって思うんです。

今日は朝から経営者セミナーに参加させてもらって学んで来たんですが、
自分の個性(たち)を働かせる、という内容でした
「強み」と「価値」は似てるようでちょっと違うというお話やったんですが、
フレッシュホップを使ってますよ〜〜〜っていうのは自分にとっての強みでしかまだないんですね。
それが、ユーザーにとって価値があるって認めてもらって、初めて意味があると。

フレッシュホップの価値ってなんやろうと思うんです。
「美味しさ」じゃなくて「楽しさ」のほうが伝わるよなって。

そんな風に思うのは、ホップの取り組みをこの3年間一緒にさせてくれてる皆々様のおかげ。
感謝。

ホップを育てて収穫して、うちで一緒にビールを作って飲んでくれる人たちは、
たぶん、
ビールの美味しさそんな細かくわからない。笑
でも、めっちゃ楽しそう。笑

フレッシュホップに限らず、クラフトビールの価値、ブリューパブの価値ってやっぱりそこになってくると思う。
もちろん生産性を上げる努力はしないといけないし、
美味しいクラフトビールを作り続ける努力はしないといけない。
それはメーカーとして絶対必要な部分。
やけど、それをどうやって伝えるのかとか、感じてもらうのか、楽しんでもらうのかをもっと突き詰めていきたいと思った7月。

ブルワーの勉強会も、技術的なことや税法務的なことだけじゃなくて、
もっとプロモーションとかブランディングとかデザインとか、マーケティング的なこともやってくれたらいいのになぁ。
っていつも思います。
どう作るか、だけじゃなく、どう伝える(売る)のか、製販一致の両輪、ブルワーも学ぶべき時代やなと。

まぁだいたいこの勉強会に行ったあとはこういうこと書いてますねこのブログ。笑