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2015/6/8 メイカーズ的ジャパンクラフトビール

4月5月の怒涛のイベントラッシュが終わり気づけば6月。

梅雨模様です。

とりあえず2ヶ月間のビールイベントラッシュが終了し、遅めの五月病を患っています。

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる –

メイカーズ読みました。製造業を学んだので。

シェア、アンフェアトレードと読んでからのこの本っていうのがすごく面白かった。

21世紀のアメリカの製造業の新しいビジネスモデルについて。

オープンソースがより早くより安くより高品質なプロダクトを産む。

それはデザインやソフトがデジタル化されて、オープンな情報になっているから。

製品化される前から、マーケティングテストされ、カスタマーの支持を得る、クラウドファンディングで資金を集める製品が求められる。

インターネットが普及してこれまでは情報=ビットだけがフラット化してきた。

製造装置の高度なオートメーション化が進み、物流ネットワークがグローバル化して、世界的な賃金格差が縮小してきた、これからはハード、物質的な製品=アトムもフラット化する時代になる。

そうなれば、欧米諸国の中小企業が製造業で息を吹き返すことが可能になる。

要約すればこんな感じでしょうか。

メーカーズムーブメントについてはwiki参照で。

メイカーズムーブメント

オープン・イノベーションについてはシェアでも重要性がありました。

コワーキングスペースも大阪にもあるなぁ。今度行ってみよう。

今日は酒蔵ビールメーカーの合同協議会でしたが、

一社ずつの開発ではもう競争に勝てない、オープン・イノベーションによる技術革新が必要、という内容に至ってます。

これ、やりたい。

大手の参入により研究開発力で圧倒的不利な小規模メーカーはやっぱり寄り集まって対抗するしかないと思う。

でももうマイナーメーカーだけのクローズドな情報共有くらいじゃにっちもさっちもいかない。

一消費者でも、そこらへんのブルワーよりマニアな人もたくさんいるし、海外飛び回ってていろんなものを飲んで見聞きしてる人もいる。長年ホームブルワーやっててすごい技術とセンスのある人もいる。大手ビールメーカーの中には醸造学をしっかり学んでも、自分の好きなビールなんて作ったことない人もいる。飲食店のオーナーは自分の店で売りたいビールを明確に描いてる人もいる。

そういう人も集まってこれるような、真にオープンイノベーティブな環境って作れないもんか。

そんでそれを形にできる、コブルーイングスペースを作れないものか。

ただ、ビールが前述のメイカーズ的プロダクトと違う点は、生き物だってところ。

無生物の形を作るんじゃなくて、生物の活動をデザインする。いくらオープンな設計だっていっても、同じものが作れるわけじゃない。っていうのが面白いところだと思うんだけど。

イベントラッシュを振り返って見ての感想。

新興ブルワリーがとにかく目立つ。そういう意味でマニアは既存メーカーだけでは満足しなくなってる。

関東ではIPAがまだ強い。ウケる。サワー系がくるくる言われてても、ちゃんと作れるところはほとんどない。ので結局海外ビールが優勢。

セッションなんとか的なライトエールでうまいやつがほとんどない。むずかしい。

関西のブルワリーではIPAがあんまりない。やっぱり甘いのが人気。成熟度の問題?地方性?

ビール単体で利益が出ない。フードが売れてなんぼ。やっぱり見本市・ファンサービス以上の機能を果たせてない。

ブルワリーとして、イベントとビアパブ頼りの販路に魅力を感じない。

巻き込める人の数もそう。小規模なメイカーとしての柔軟性とかチャレンジフルな開発の強みとか。

というわけでこの2ヶ月で、自分がブルーパブをやる目的というか理由の根拠を強めたのでした。あとは適性もあるという自信と。

小規模で試験的にプラントをまずは作ってみて、色々やらせてもらおう。